労災で会社に慰謝料500万円要求しながらパチンコ三昧、作業員vs社長の顛末2

● 金子の要求は2週間以内に 500万円の慰謝料を払え!

それから2ヵ月ほど経過したが、社長が定期的に連絡を入れるものの、金子からは「まだ痛みが治まらない。復帰は当分難しい」と言うだけで、復帰の目途がなかなかつかない。

そうこうしているうちに、事故から半年ほど経った。社長が「そろそろ、復帰してもいい頃だろう」と金子に連絡した。

すると「腰が痛くて歩けない。それより、仕事中の事故なので、会社は慰謝料等(**)
を払うべきじゃないか?」と言われ、社長は驚いた。 最初の医師の説明では、これほど長く歩けなくなるとは想像もつかなかったし、会社に慰謝料を払わなくてはいけないほどの落ち度があるとは思えない。

程なくして金子から会社に内容証明が届き、開封するとこう書かれていた。

働けなくなった分の慰謝料として500万円を2週間以内に支払え。そうでないと、法的措置を取る。
社長がすぐに金子に電話を入れた。すると金子は「働けない状態が長く続くので、知り合いに相談してみた。そうしたら、仕事中のケガだから、会社に責任がある。労災の給付とは別に、慰謝料請求はすべきだと言われた」と主張してきた。

さらに金子は「今後は知り合いの野田という男から連絡が行く。自分の所には連絡しないでくれ」と一方的に電話を切った。

*労災給付と慰謝料の関係:労働災害に遭った場合、労災保険では精神的な損害に対する慰謝料等は補償されないため、補償されない損害については、民事上の損害賠償請求により会社に請求することがある。この場合、不法行為や安全配慮義務違反があったなど、会社に落ち度があることが前提である。

● 探偵からの情報で 金子のウソが判明

社長は初めてのケースに不安になった。

「いくら仕事上のケガとはいえ、安全管理はこれまでもしっかりとやってきた。それでも今回の事故で500万円という大金を支払う必要があるのか?そもそも、そんなに大きなケガではないと思っていたが、金子がこのまま一生働けなくなったとした場合、会社はどこまで責任を取るべきなのか?慰謝料を支払わないとすると、会社は法的に何かしらの罪に問われるのか?……」

いろんな不安が頭の中でグルグルと回って、考えがまとまらない。そこで、当時現場で金子と一緒に作業をしていた友人でもある一人親方の早川に相談した。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

宮崎県宮崎市の探偵事務所所長です。徹底調査・安心契約をお約束。それぞれのお悩みに沿ったハイレベルな調査プランをご提案。
全力で、あなたの日常を取り戻すお手伝いをさせていただきます。

目次